ドルトムントには大きな「U」がある。
中央駅に程近く、線路沿いにそれはある。
茶色いビルのてっぺんに、大きく光る「U」。
それはドルトムントのシンボルとして、存在しており、様々なシーンで映し出される。
これはかつてこの場所に存在した醸造所Dortmunder Union Brauereiの跡地。
20世紀末に醸造所は移転し、ここは廃墟になった。
Union自体も市内にある他醸造所と統合して存在していない。
しかし、この「U」は未だ街のシンボルとして存在している。
存在しない会社のシンボルが、一つの都市のシンボルと煌々と輝き続ける。
冷静に考えてみると、なんとも凄い話だと思う。
写真左:醸造所が閉鎖されて数年経った頃。(1998年頃に撮影)
写真右:廃墟だった建物の改装が始まった頃。(2004年頃に撮影)
デュッセルドルフ方面からの列車でドルトムントへやって来ると、ドルトムント中央駅到着直前の右手に「U」が見える。
2004年頃からの醸造所の建物は大幅に改装され、「U」の土台部分にはスクリーンが
埋め込まれ、様々な映像を映し出している。
単色カラーの時もあれば、スクリーンを繋げた映像など様々。どちらか言うと前衛的か。
現在は「Dortmunder U Zentrum für Kunst und Kreativität」として、芸術・文化センターとしての役割を担っている。
その他、街のあちこちに「U」がある。
写真左:街中の雑居ビルのドアノブが「U」。
写真右:Thier醸造所跡地に建てられたショッピングセンター内にも「U」
関連ページ
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