Amersfoort(アメルスフォート)という町にある小さなブルワリー。
この地域は水が良かったため1300年代初頭にはビール醸造が始まっていた。
水運によってこれらのビールは輸出もされていたが、アムステルダムの醸造業者らはこれが面白くなかったらしい。
16世紀にはこのエリア内での醸造に一部規制が掛けられるようになり、次第に醸造産業は下火に。
18世紀には多くの醸造所が廃業するに至った。
最後に残った一軒Phoenix Brouwerijが閉店したのが1969年。
当時の取締役の2人が中心になり、20年後の1989年に、このブルワリーが再開された。
De Drie Ringen(3つのリング)という名前は、最盛期にあった醸造所名のひとつ。
その醸造所で当時作られていたビール「Vuurvogel」を醸造している。
写真左:店構えはシンプル。
写真右:Proef Lokaalとは「ローカルテイスト、地元の味わい」のような意味
写真左:店内にある醸造設備
写真右:メインタップ。これ以外にも数タップが繋がっている。
写真左:お試しセットを注文。ビールは定番ビールの「Stadsbier」(なんとケルシュタイプ)、Blond、IPAをチョイス。残念ながら訪問時は「Vuurvogel」は飲めず。
写真右:オランダの定番。おつまみセット。
■Information■
Stadsbrouwerij De Drie Ringen
Kleine Spui 18,
3811 BE Amersfoort
<公式WEB>
最終訪問2020年7月
【Amersfoordはこんな町】
Amersfoordはアムステルダム南東約50kmに位置している人口15万人ほどの中規模都市。
エーム川沿いに作られたこの街は、中世の街並みを多く残している。
上空からの写真を見ると、ぐるりと街を二重に囲むように運河が設置されている。
内側の運河は1300年頃に城壁と共に造られた物、そして外側の運河は街の拡張に伴い1450年頃に造られた物。
内側にあった城壁は壊されており、現在は住宅が立ち並んでいる。
その側の運河と同時期に造られた城壁の一部にあるのがコッペルプールト城門は、珍しい水陸両用の門。
中世、この街は織物産業と共に醸造所が多く存在したという。
写真左:コッペルプールト城門
写真右:街中のあちこちに運河が張り巡らされている
写真左:St George’s 教会と、その周りの広場
写真右:聖母塔に面した広場