小さな集落では、ガストホフは街のシンボル的存在。
ここWiesenでは2軒のブラウエライ・ガストホフがしっかりした案内板で記されている。
そんな醸造所の一軒が、1756年創業のBrauerei Hellmuth。部屋数は少ないながらも宿泊施設としての営業もしている田舎街のガストホフである。
生産量は約400hlと少ないため小売はせず、この醸造所内のみで消費している。
このことから当研究所における「究極の地ビール」として認定!
店内は木組みの骨格に囲まれた昔ながらのスタイル。
大きめのテーブルは常連席Stammtischで、そこには集落のオジサン達が陣取っている。
壁に掲げられているのは、フランケン地方を代表するサッカーチーム「1FC Nürnberg」のエンブレム。
あえてバイエルン・ミュンヘンではないところがナイス。
前述した通り、ここのビールは現地でのみ販売されている「究極の地ビール」。
その中でもEierberg-UrstoffはHellmuth家がこの醸造所を1812年に買取り、その後醸造を開始したビールで、現在でもそのレシピが継承されている。
写真左:Eierberg-Urstoffと呼ばれるドュンケルタイプのビール。
写真右:Wiesner Weisse。集落名を冠した地元愛溢れるヴァイスビア。
訪問当時は4月から11月の期間限定醸造。
旅の楽しみのひとつは、その土地の料理を楽しむこと。
この醸造所の訪問時にも、フランケン料理を求めてメニューをじっくりと読み「Fränkischs Bauerschnitzel mit Zwiebeln, Spech, am Dunkelbiersosse, dazu Bratkartffeln und Salat」という何とも長ったらしい名前の料理を注文した。
直訳すると「フランケン農家風焼き肉のドゥンケルビールソース風味・ジャガイモとサラダ付き」。
Zwiebelnは玉ねぎ、そしてSpechというのは何となくニンニクの様な香りのする食材。
■Information■
Brauerei Hellmuth
Wiesen 14
96231 Wiesen/Bad Staffelestein
<公式WEB>
<最終訪問 2010年8月>
■近くの醸造所■
Brauerei Thomann
Wiesenはこんな街
Lichtenfelsに属する人口300人ほどの小さな集落。
温泉地のBad Staffelsteinの他、巡礼地でもあるVierzehnhailigen、マイン川やその周辺に点在する湖での水遊びなどの行楽地として、グリーンツーリズム的な滞在型保養地としての素質がある。
ピンバック: Brauerei Thomann / Wiesen | ビール文化研究所 / Das Bierkultur Institut