Grasmannsdorfという小さな集落にある1783年創業のBrauerei Kaiserは、その規模とは裏腹に「皇帝」というなんとも偉大な名を冠する醸造所である。
人口200人ほどの集落の割にはしっかりとした店構えで、店の前の大きな木の下にビアガーデンが広がる。
ちなみに、この建物はガストホフのみで醸造自体は道を挟んだ反対側の建物で行っている。
右写真:ブラウエライ・ガストシュテッテ(レストラン兼パブ)の全景。
左写真:道の反対にある醸造所。
内装は訪問した日の少し前に改装したとの事で、なるほど確かにどこもピカピカ。
老舗にありがちな「黒光りした店内」ではないが、これから何百年もかけてまたいい艶が出てくるのかもしれない。
写真左:店内全景。地元のオジさん達の質問攻めになっている当研究所所長。
写真右:店の前に広がる小さなビアガーデン。
サーバーが置かれたカウンターの後ろには、ジョッキがズラリと並ぶ。
ただし上の段は届かないので、観賞用ではないかと推測できる。
マイ・ジョッキでビールを飲むお客さんは、ほぼ毎日来るような人なので、毎回台に登ってジョッキをとるような事は無いはず。
ラインナップとしてはピルス、ヴァイス、ボックなどがあるが、訪問時は、ピルス、ヴァイスの2種類のみが販売されていた。
これらのビールは瓶売り無し。この場で地元のオジさん達に飲まれているだけの、いわゆる「究極の地ビール」である。
片隅で飲んでいると、常連席でワイワイやっているオジさん達の興味のマトとなった。
一人のオジさんが
「どうだ、美味いか?」
と僕に質問してきてから色々と話が始まった。
あちこちのビールを飲んでいるけど、
「ここのビールは世界一美味いんだ!」
と胸を張る地元のオジさんと飲むビールは、やはり世界一美味い。
■Information■
Brauerei Kaiser
Grasmannsdorf 9,
96138 Grasmannsdorf(Burgebrach)
<公式WEB>
Grasmannsdorfはこんな街
バンベルク郡の中でもSteigerwald地区にある大字Burgebrachに所属する人口250人くらいの集落。真ん中に池があり、それを囲むようにして家々が建つ。クネクネと曲がった道が集落内を貫いており、そこから短い路地が家々を繋いでいる。
一応路線バスはあるものの、本数が少なくあまり当てにならない。