モーニングビュッフェから始まる1日=ドイツビール紀行2008(その4)=

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ハノーバーから再びドルトムントへ舞い戻り、翌日は友人達とドルトムント市内の醸造所Hoevels Hausbrauereiへと向かった。
ドルトムントは大手ビールメーカーしか無いが、ここはそのパイロット店の様な位置づけで、かつてのThier醸造所の一部をマイクロブルワリーとして使用している。
まずは定番ビールであるHoevels Bitterbierで乾杯。
ちょっと値段が高めだけど、ピルスナーが幅を効かせているドルトムントでは異色のビタービアとして人気がある。
ビターと言っても、いわゆる英国で言うビターではなく、苦みが強いデュンケルと言った感じのビール。

店にやって来たのは午前11時頃。
何と週末限定の「モーニングビュッフェ」があるではないか。
早速ブランチを兼ねて注文・・・・と思ったが友人達は
「そんなに食べないぞ、普通・・・」
と注文せず。

ビュッフェの中身はと言うと、ソーセージ、サラダ、チーズ、サーモン、ニシンなどが並ぶ。ホテルの朝食と同じ様な内容。
何だか日本人らしくご飯をたくさん取ってしまった。(笑)
まぁ、ご飯と言ってもパサパサの物なんだが。

これを見て、カウンターで飲んでいるオジサンが声を掛けてきた。

「ははは、日本人だね。みんな白いライスが好きだと聞いているが、オマエさん大盛りじゃないか。オレは昔・・・・・」
とオジサンが言いかけた所で、僕はピンと来た。

「大阪に3ヶ月出張していましたよね??」
「え??何で知っているんだ??」
「この店には何度か来ていて、何度かあなたにも会っているんですよ」
と僕が言うとかなり驚いた様子。
毎回同じ席に座っている紳士で、確か、2年ほど前に来た時に1時間ほど話をした記憶がある。

「そうか!!それは驚いた。一杯奢るぞ、さぁ飲んでくれ!」
遠慮無く御馳走になる。

2杯目に注文したのはZwickelbierと呼ばれる物。
酵母が残った古い時代のビールという「売り」があるビールで、この店ではシーズン限定のビールとなっている。
そんなビールを愉しんでいる時に、ビールを飲みながら新聞を眺めていた友人が、
「おい、何だか気になる事が新聞に書いてあるぞ」

「明日、DB(ドイツ鉄道)はストライキに突入の模様」

明日はベルギーのアントワープに向かって旅立つ日・・・・。

新聞を見せてもらうと、明日にもDB(ドイツ鉄道)がストライキに突入しそうだと書かれている。
ドイツ鉄道で何が起きても普段の生活には全く関係ないが、よりによってベルギーへと向かう日にストライキとは!
「まずはどの列車が動き、どの列車が運休するのかを把握した方がいい」
と友人達は言う。
ストライキの時は全列車が運休するのではなく、前日までには運休列車が発表されるのが一般的らしい。
よって、まず中央駅へ行って情報収集をした。

情報収集の結果、ケルンで少し待つことになるが、とりあえずベルギーへ行くことはできそうだ、と言う事がわかった。
さらに、混雑が予想されるため、全区間の指定席を確保。
数ユーロの金額で全行程の指定券が取れるシステムなので、この際投資(?)する。

これで明日の足は確保。
後は安心してドルトムントの夜を愉しむことにした。

かつて所属していたサッカーチームの仲間の家で、しばし談笑。
談笑といいつつも、数時間続くあたりがさすがドイツ人。

集合住宅だけどピアノをガンガンに弾ける家。
ずっと昔から実家にあったというピアノを楽しそうに弾く友人カイ。

こんなブランドのピアノ。
誰か知っていますか??

明日は早朝出発となったので、早めの就寝で備える。

さて、無事にベルギーへと辿り着けるか?

次回へ続く>>