バンベルクでハシゴ酒=ドイツビール紀行2006(その4)=

■フランケン地方でのビアライゼを開始!

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今日からフランケン地方を中心に回る。
今回の旅では、ドルトムントに2泊、バンベルク近郊のMemmelsdorfに5泊という予定で、じっくり「フランケン地方」を巡る意気込み。
(昨年は4時間しかいなかった)

まずは街のおさらいを兼ねて散策を開始。

写真左:運河に架かる橋越しにリトル・ベネチア地区(Kleine Venedig)を眺める。
写真右:旧市庁舎を眺める場所にあった、バンベルクのミニチュア。街の顔というべきものがあると、こういう作品も出来やすいのだと妙に納得する。

 

写真左:運河に置かれた古いクレーン。対岸の丘の上に建つのはバンベルクのシンボル「大聖堂」。1237年に完成した4本の塔を持つ寺院である。
この街は、ちょっと視界があればこの大聖堂が見える。

写真右:新宮殿。この風景に見覚えある人はいるだろうか?
スズキ、スイフトのCMで稲本が古都を走っているが、ここの坂道である。(2006年当時のTVCF)

■気持ちの良いテラス席 Brauerei Greifenklau

さて、本格的なビール紀行が始まる。
旧市街には何軒もの醸造所があるが、その中でも一番外れにあるのがこのBrauerei Greifenklauである。

バンベルクでは大聖堂の裏手に何個もの丘があり、それらにはStephanberg(シュテファンベルク)、Jakobsberg(ヤコブスベルク)などと名前が付いているのだが、この醸造所はKaulberg(カウルベルク)にある。

まだ開店直後なので客の姿はほとんど無い。
好きな席に座れるのは嬉しいが、やはりビアガーデンはワイワイガヤガヤとしているほうが雰囲気が出る。
この醸造所には バンベルクの名物であるラオホビアは無い。しかし、質の高いヴァイスビアやヘレスが飲めるのだ。
この醸造所は1716年の創業。この古さはバンベルクでは普通の部類であるのが凄い。


写真左:ヴァイスビア。
写真右:ヘレス。麦芽の甘みを楽しみながらヘレスを飲み干し満足満足!!

この醸造所の素晴らしいのはビールだけではない。丘の上にあるのだが、その裏手は展望が拡がっており、この眺めを求めて何度も足を運んだ。

・・・しかし、毎度毎度雨雨雨で美しい展望が見られなかった。(笑)
この眺めを求めて数年。やっと巡り会えたこの天気。

■Brauerei Hellerへ

ラオホビアで有名なSchlenkerla(シュレンケルラ)は醸造所の名前ではなく、Brauerei Heller(ヘラー醸造所)直営パブの名。この醸造所1678年創業の醸造所で、Spezial醸造所のビアガーデンのすぐ下にある。

坂の途中にトラックが停まっており、瓶入りのラオホを荷積みしていたので、声を掛けてみたら中へ入れてくれた・・・・といっても醸造している所ではなく、敷地内。

ちょうど昼休みらしく、荷積み中の兄さんを除いて皆さん休憩中。

オジサンが
「箱に一本残っているから持っていきな」
とラオホを一本くれた。

この日は14時半頃に泊めてくれているRと合流し、Kulmbachへ行く予定である。
集合場所は旧市街から川向こうに位置するMahrs Bräu。
そろそろそちら方向に歩き始めることにする。

途中に通りかかったのは何度か立ち寄った事のあるKlosterbräu。今回はちょっとパス。
時期的にマイボックがあるので、後ろ髪が引かれる思いで通過する。

斜面に建つ醸造所前の道に、段々に造られたテラス席。
平日の昼間なので、観光客っぽい人々がのんびりとビールを楽しんでいた。

美味そう!!

 

■Mahrs Bräuへ

Rとの集合場所にあるMahrs Bräuに向かう。
ちょうどドイツのテレビ局のひとつARDのテチームが取材に来ていた。

こちらも一応取材(?)という事にして、テレビクルーと名刺交換(笑)。
ビールの写真を撮っていると横からレフ板を当ててくれた(爆)。

ビアガーデンの客はセルフが基本なので、この様に窓口に買いにくる。
大きな体のオジサンが1Lジョッキではなく500mlのグラスで買っていたので、
「そんな小さなグラスで大丈夫かい?」

と聞くと、
「あとちょっとだけ飲もう、と500mlにするんだけど、結局お代わりするんだよな〜。がははは」
との返答であった。

腹が減っていたので食事を注文しようと思ったら、
「すまん、今日は無し!」
と言われる。
「そこに肉屋があるから、適当に総菜を買って食べてよ。」
と続く。
フランケン地方のビアガーデンは、外からの持ち込みに対して寛大であるが、醸造所もその状況に応じてそのスタイルとなる事に驚いた。
肉屋でレバーケーゼをパンに挟んでもらい、それをつまみながらのビアタイム。


Mahrs Bräuの中庭。
中庭をビアガーデンにしている醸造所は多いが、ここは通りに面した庭のみを開放し、中庭のスペースは純粋な作業場。

次回へ続く>>

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