Speizekarte(メニュー)に潜むキーワード
「Speizekarte(シュパイゼカルテ)」とはメニューの事。
飲み物メニューである「Getraenkekarte」と合冊になっている場合と、そうでない場合もある。また、本日のメニューが店頭に掲げられたり、手書きの紙で挟んであったりと店によってその書式は様々。
当たり前の話だが、ドイツ料理はソーセージとザウアークラウトだけにあらず。
肉料理が多いのは否めないが、ここでは視点を変えて「副菜」の話を。
(ちなみに高級料理に行った事がないので、ここではどの街にもある様なガストホフ(食堂、居酒屋)について・・・・。)
Hauptspaize(主菜)に何を付けるか?
どの店でも、基本的にはメインディッシュ(Hauptspeise=ハウプトシュパイゼ)が大きな皿にドンと置かれ、その周りにあれこれと付いてくる。
それらは敢えて注文しなくても付いてくる、まぁ日本の定食でいう味噌汁や漬物みたいな物だろうか。
それらについて、何がどの様に付いてくるか、というのがメニューから読み取れるのだ。
キーワードは「mit」と「und」。
「mit」は同皿 「mit」は英語で言う「with」。 サラダやポテトと言った物が、メイン皿上に一緒に載ってくる。
「und」は別皿
「und」は英語で言う「and」。
サラダやポテトと言った物が、別の器に盛られて運ばれてくる。
左写真はWiener Schnitzel mit Pommes(ヴィーナーシュニッツェル ミット ポメス=ウィーン風トンカツとフライドポテト)。
皿の上にポテトが載せられている。
ちなみに、このフライドポテトの事をドイツではPommes(ポメス)と呼んでいる。
フランス語でPommes frites(ポメスフリット)を短縮してポメス。外来語がすっかり根付いた代表例。
裏ワザとしては、この種の付け合せを別の物にすり替える事が出来る事が多い。
それぞれの好みに合わせるのは交渉次第。
右写真は同じ店で注文したWiener Schnitzel mit Katoffelnsalat。
ヴィーナーシュニッツェルでも、こちらは「mit Katoffelnsalat(ジャガイモサラダ)」付き。
これを食べた友人は注文の際に店員に「Katoffelnsalatにしてくれない?」と交渉していた。もちろん、店にそれが無ければアウトだが。
田舎街だと英語は全く通じないので、これらの交渉にドイツ語は必須。
続いては、「Und」。
上写真のメニューは「Schweinerollbraten mit Kloß und Sauerkraut」。
mit と undが一緒になっているが、なかなか 「und」だけの写真が無いのが理由・・・。
写真の通り、別皿がひとつ付いてくる。
メニューを解読すると、「豚肉の巻き巻き焼きにクロス載せと発酵キャベツ」と言った感じか。(Kloß はフランケン方言で、一般的にはKnödelクヌーデルと言われる)
ソースと絡めて食べるKloßは皿の上に添えられて、汁の多いSauerkraut(発酵キャベツ)は別皿に盛られて出てくる。
und としてよく添えられるのはSalat(サラダ)、Sauerkraut(ザウアークラウト)、Pommes(ポテト)などなど。
mit Pommes に更にund Pommesとすると、健康的に問題あり。
なお、食欲の具合や体調により不要の場合は 「mit」や「und」の変わりに「ohne(オーネ)」を使うと付いて来ない。 ちょっと安くしてくれるかどうかはその店による。