ベルギーの中でも美食の街として知られるMechelen(メヒェレン)の旧市街外れにある老舗醸造所。
1471年にべギン会の施設内に作られた醸造所が起源。
べギン会は修道院ではないが、女性が自立して生きていくための自立支援を目的とした共同生活体で、12世紀にベルギー各地に誕生した。
その後、1872年に買収された後、1904年に現在の名称であるHet Anker(英語で言うThe Anchor/碇)と改名している。
写真左:醸造所全景
写真右:門から煙突を望む
醸造所ツアーを開催していると聞き、予約してみた。
言語は英語、フラマン語(オランダ語とほぼ同じ)、フランス語と時間別にあった。
英語を予約したが、実態は我々家族以外は全員オランダ人、、、、
結局ガイドのオジサンはメインをオランダ語、補助的に英語で開催した。笑
写真左:麦芽の種類を解説
写真右:立ち並ぶ銅釜
醸造所の最上階には麦汁を外気温で冷却するクールシップが設置されている。
そこから眺める旧市街もなかなかのもの。
写真左:クールシップ
写真右:タンクの向こうに見えるメヒェレンの街並み
貯蔵庫には木樽が並ぶ。
ベルギービールは熟成期間が長く、何種類かのビールをブレンドするこもある。
なお、この醸造所はウイスキーの蒸留所も設置している。
醸造所見学の後の試飲タイム。
一つのテーブルに数人が座り、この醸造所の定番ビール「Gouden Carolus」2種類の大瓶が開栓されて置かれた。
結構な高濃度なビールなので、少人数だと結構キツイ。笑
写真左:Gouden CarolusのTripel
写真右:同じくGouden CarolusのImoerial Dark
醸造所ツアーの後は、同じ敷地内にある直営レストランへ。
この醸造所で醸されているGouden Carolusのほか、市民ビールとして親しまれているManeblusserも楽しめる。
写真左:ズラリとグラスが並んだカウンター。
写真右:Gouden CarolusとManeblusser
直営レストランでは本格的なベルギー料理が楽しめる。
この時、私はオランダに住んでいたのだが、アムステルダム周辺のブルワリーは食事はシンプルな物が多かった。(クロケットやポテト、ハンバーガーなど)
それに対し、ベルギーはさすがに美食の国だけあって、どのブルワリーレストランも美味しそうな食事がメニューに並んでいる。
写真左:ビールで煮込まれたフラマン地方のシチュー”Vlaamse stoverij bereid met Gouden Carolus Classic”、
写真右:チキンのソテーにクリームソース(名称不明)。
さて、前述の様にこのブルワリーではManeblusserと言うビールが飲める。
Mechelen Stadtbier(メヒェレンの市民ビール)とのコピーが誇らしげなブロンドビールであるが、そのキャラクターは消防士。
17世紀、赤い月が出ていた夜、ある酔っぱらいが塔が燃えていると勘違いした。
大声で叫ぶと市民が消火にあたろうと次々と出てきたが、その頃になると月は雲の中へ隠れてしまった。
そんな、慌てん坊のメヒェレン市民を表現した言葉が「Maneblusser」という事らしい。
そんな話を聞いたので、ついついこのTシャツを購入。笑
■information■
Brouwerij Het Anker
Guido Gezellelaan 49,
2800 Mechelen
Belgium
<公式WEB>
最終訪問 2021年7月