バンベルクからマイン川を少し下った所にある小さな街ツァイル アム マイン(Zeil am Main)を最初に訪れたのは、ある寒い冬の日。
ミュンヘンで合流した友人と、クルマでドイツを縦断する形でドルトムントへ向かった時、彼の友人宅に立ち寄った際だった。
「ビール好きの日本人がやって来る、と聞いたものだから是非連れて行きたい」
と案内してくれたのが、1514年創業の老舗醸造所Brauerei Göllerに併設されたパブ”Zur Alten Freyung”。
教会を中心に拡がる街並みの一番奥の方に大きなガストホフを構えている。
ここのビールはDLG(ドイツ農業協会)ゴールドメダルというお墨付きの逸品。
最近は日本でもDLG受賞を謳い文句にするお店も増えているが、これはドイツの加工食品の品質競技会の事である。
フランケンの醸造所らしく、LagerやOriginalといった曖昧な名前のビールが並んでいる。そして、バンベルク周辺でよく飲まれている「ラオホ」も。
フランケン地方のあちこちに出荷されているヴァイスビアも、ここでは樽から(Von Fass)で出されるのが嬉しい限りだ。
2004年に訪れた時、ヴァイスビア専用グラスはちょっと特殊な形をしていた。
横から見るとお馴染みの形だったのだが、上から見ると八角形になっておりホールド感も普通よりもアップ。もちろん「Goeller」のロゴ入り。
一緒にいた友人クラウスは一目でこのグラスが気に入り、
「このグラスを買いたい」と店員に申し出た。
店では特に表示されていなくても、グラスを買うことができるようで、今でも、彼はそのグラスを大切に使っている。
最終訪問 2008年3月
■Infoamation■
Brauerei Göller
Wildgarten 12
97475 Zeil am Main
Zeil am Main はこんな街
ツァイルはフランケン地方の中でもワイン醸造をメインにしているウンターフランケン地区(Unter Franken)に属しており、ビール醸造をメインにしているバンベルクからやって来ると、途中で風景がガラリと変わる。斜面が増えてブドウ畑が現れて来るのだ。
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