どこの国や地方にも、その土地を象徴する存在の山というのがある。
そんな山が、ここフランケン地方にもある。
バンベルクから列車で北へ向かうと、右手方向に岩山が見える。
この山はStaffelberg(シュタッフェッルベルク)という山で、標高は539m。
山というよりも大きな丘という感じで、見た目からも分かる様に頂上付近はかなり広いフラット状になっている。(サッカーコートくらいかな?)
この山を取り囲むようにして集落が存在し、それぞれに醸造所がある。
ここはフランケン地方においても醸造所密集エリアのひとつとも言えるため、当研究所所長は2000年頃からこの山の周辺をウロウロしており、その山の存在はいつも気になっていたが実際には眺めるだけだった。
2018年に車でフランケン地方を訪問した際、山の中腹に車を停めてこの山に登ってみた。 (周辺には駐車場が点在しているがこの時はWanderparkplatzに駐車)
まぁ、登ると言っても遊歩道をテクテク歩くだけで、時間にしても20分くらいだから、日本人にとっては散歩に使い感覚だ。
(ちなみにドイツ人にとっての散歩はもっと長い)
写真左:案内板
写真右:所々に何かの記念碑が立っている
この特異な形をしている山は、ジュラ紀の地層が剥き出しになっている場所でもある。
また旧石器時代から人類が住んでいた形跡も残っており、各種学問の世界でもそこそこ知られた場所でもあるらしい。
写真左:土質に関する案内板
写真右:地層の一部
森を抜けると遠くまでの展望が開けた。
フランケン地方はなだらかな丘陵地帯なので、ちょっと登るだけで遠くまで見渡せる。
写真左:遠くに見えるはKloster Benz(ベンツ修道院)
写真右:なだらかな丘陵地が続く
そして頂上へ。
山頂は少し傾斜したフラットな地形であり、その突端に行くと崖っぷちになっている。
最高地点にはフランケン旗が掲げられており、ここが正に「フランケンの象徴」と宣言しているようだ。
写真左と下:崖っぷちの山頂付近とフランケン旗
写真右:フラットな地形には教会もある
反対側の崖っぷちにはガストホフがある。
ここはビアガーデンになっており、結構な人で賑わっていた。
眼下にフランケンの大地を眺めながらのビール!
写真左:ガストホフとビアガーデン
写真右:教会前の広場にもテーブルが置かれている
帰りは妻が運転してくれる、という事になったので、ビールを一杯。
ビールは周辺の醸造所の物ではなく、ここから50kmほど離れたButtenheimという街のビール。(こちらを参照)
■Information■
Staffelberg (読み方:シュタッフェルベルク)
Bad Staffelstein駅から5kmくらい。街のあちこちに案内板あり。
(最終訪問 2018年10月)