Unter Frankenの小都市を歩く=ドイツ・ベルギービール紀行2008春(その17)=

前回の続き

Unter Frankenの小都市 Zeil am Main

フランケン紀行もやっと最終日。
この日は自転車を列車に載せてバンベルクから30kmほど離れた町へと移動し、そこから集落を巡りながら帰って来る、というルートにした。
実は、このルート上には(・・と言うよりも何処でも)小さな醸造所がある集落が多い。

まず訪れたのはZeil am Mainという小さな都市。
この街からは行政的にUnter Franken(ウンター・フランケン)地区になる。この地区はワインの産地であるため、周辺には葡萄畑が広がり、バンベルク周辺のOber Franken地区とはちょっと風景が違う。
その街にある醸造所Brauerei Goellerへ、2001年以来の再訪問となる。

前回は友人の友人でZeil在住の人に連れられて行ったのだが、今回は自力。
駅からの道のりは如何に?と思っていたが、何とまぁ親切な看板があった。

これを辿って行けば、醸造所へと導かれる。
そして、無事に到着。

写真下:目的の醸造所への案内板が街角にあった

ここは醸造所Brauerei Goellerだが、その直営パブは『Zur Alten Freyung』という名前で営業をしている。同じ敷地の中にあるのだが名前が分かれているのがややこしい。

僕が訪れた時は午前11時前だが、既に地元のオジさん達で一杯になっていた。
僕は2人組のオジさんと相席させてもらい、ビールを注文。

写真左:醸造所直営パブの玄関
写真右:店内の様子

まずはヴァイスビア。もちろん樽から出された物。
前回来た時には上から見ると八角形のグラスだったが、今回は残念ながら一般的なヴァイスビアグラスに変わっていた。
続いてラオホビア。
バンベルクのシュレンケルラの物がダントツに有名だが、フランケン地方の醸造所では、あちこちで醸されている。
ここのラオホはバンベルクのそれらと違い、かなり淡い色のラオホ。
ほんのりとした燻製の香りが漂う。

写真左:ヴァイスビア
写真右:ラオホ、この店では独特な形のグラスで提供される

翌日の話だが、最後に立ち寄ったバンベルク市内の醸造所で写真を撮っていたら、同席していたオジさんに
「昨日も俺の地元のパブで一生懸命写真を撮っている日本人がいたよ。ははは」
と声をかけて来た。
よく聞けば、Zeil am Mainから来ていると言う事で、さらに午前10時頃から2時間ほど居た、と。

「それはまさしく僕ですよ!!!」

なんとなんと、フランケンは狭い。

Zeil am MainからStettfeldへ

Zeil am Mainからは自転車でバンベルク方面へと走る。
途中の村々には、小さな醸造所がポツポツと点在しているので、これらでちょっとずつビールを味見(たくさんは飲みません)し、醸造家達と話をしながら進む。

写真はZeil am MainからStettfeldへと向かう途中にある村「Ebelsbach」。
ただ通りすぎただけの村なのだが、何とKrug Braeuという醸造所があった。
ただし、ここは稼働していないようで、今日では外部から仕入れたビールを飲む一般的な居酒屋となっているようだ。

その店のすぐ前には、堀に囲まれた小さな城が。
蔦の絡まるチャペル・・・ではなく古城で裏手には広大な庭があった。
しかし、草刈りもされていおらずいささか放置されている感が否めない。

さぁ、次の集落はすぐそこ。

続いての目的地は、Ebelsbachの隣村StettfeldにあるAdler Braeu(アドラーブロイ)。
アドラーとは「鷲」の事で、あちこちで店名に使われることが多いが、系列店と言う訳ではない。

この醸造所の創業は1730年。確かに古い店なのだが、先ほど寄ったZeil am MainのGoellerは1514年創業と、ここ周辺にはこの程度の古さの店はゴロゴロしている。
写真の右半分がおそらく醸造所として使われていたスペース。

元々、建物内でビールを醸していたが、2005年に醸造所を店から徒歩2分の所に建設している。ここを起点に50kmほどの商圏があるらしく、中規模な醸造所と言える。

店内は典型的なフランケンのGaststaette(食堂)である。
朝10時から営業しているが、この時訪れたのは13時過ぎ。午前の仕事を終えたオーナーさん家族がランチタイムを楽しんでいるだけで他の客はおらず。

店内を見回すと壁からビールの注ぎ口が出ている。
壁の後ろ側が冷蔵庫になっており、暖房ガンガンの日でもビールを痛めることはない。
この日のサーバー口はひとつ付けてあるだけで、女将さんに聞くと今日はピルスナーのみ繋げてある、と言う。

ちょっと遅めの昼食を摂る事にした。
・・・と言ってもメニューも無く、女将さんに聞いてみる。
「う〜ん、今ある物を適当に出してあげるよ」

おお、典型的なフランケン料理が出て来た!
豚肉のローストと澱粉団子「クヌーデルン」、そして赤いザウアークラウト!!
ビールと共に美味しく頂く。

食事の後、ちょっと周辺を散歩。
教会を中心に広がる小さな村だった。

ここから次の集落へと向かう。
集落の端には、この様に集落の終わりと次の集落の始まりを告げる標識が出ているので、とても便利だ。

<次回へ続く>