Drügendorfから峠越え=ドイツビール紀行2003(その4)=

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小集落で賄いをいただく

DrügendorfではBrauerei Först “Goldner Löwe”に立ち寄る。
集落の外れにあり、ちょっと傾いた敷地に醸造所が建っている。

到着したのは午後2時半前。日本と同様、ランチタイムの営業は終わっている。
しかし、腹が減っているので何か食べさせてと交渉すると、
「うちの家族の遅い昼食ならあるよ」
と出してくれた。(5Euro程払った)

隣のテーブルにいた夫婦はニュルンベルク近郊からビールを飲みにやって来たと言う。
暇を見つけては醸造所巡りをしているらしいが、やはり地元だけあってかなり細かい事まで詳しい。この周辺に点在する良い醸造所や美しいビアガルテンを教えてくれた。
(2020年再編集時注:この頃はこうした情報を元に次の計画を立てた)

「Stammtisch(常連席)」のお客さん達は東洋人の客が珍しいのか、いろいろと話をしてくれた。ちなみにそのうちの一人はブッテンハイムにある醸造所の帽子を被っているではないか。

写真左:ガストホフの女将さんと隣のテーブルにいた夫婦
写真右:常連さん達

ここのビールは「Dunkel」のみ。
フランケン地方の小さな醸造所では、ビールは一種類のみ、という所が結構ある。

 

醸造所で会った夫婦が教えてくれたWeigelshofenという集落のBrauerei Pflisterに寄ってみたが残念ながら定休日だった。
集落も小さく、他にここのビールが飲めそうな店も無いし、買えそうなキオスクも無い。
あきらめて、Ebermannstadtへの峠越えに挑む!

 

峠を越えてEbermannstadtへ

峠を越え、Ebermannstadtに向かう。
登り坂はまさに心臓破りで、くねくねとした急坂が何キロにも渡って続く。
突然現れた飛行機にビックリしたが、何と丘の上にはセスナの飛行場があった。飛行場は当然平たい土地に作られている、すなわちここが峠の頂であった。

そこからは一気に坂を下る。
その途中、下の方にEbermannstadtの街がみえてきた。
人口2~3千人の小さな街であるが、小さな集落ばかりを巡っていると、随分と大きな街にみえる。実際、信号がある。銀行がある。駅がある・・ただし無人。

街の中心には運河が流れており、この運河沿いには遊歩道が整備されていた。

さて、醸造所を探す。
まずは細い横丁(Gasse)にで見つけたにはBrauerei Sonne。

資料によると共同醸造所として稼働していた時期もあったようだが、現在はSonneのみを醸している。
ただし、ここは醸造所のみでビールを飲むには近くに直営ガストホフのパブへ。
残念ながらこの日は定休日で飲めず。

写真左:横丁にある醸造所
写真右:直営ガストホフ

落胆していると、目に前にSchwanenbräuの看板を発見。
探そうと思っていたら、その手間が省けた感じ。
この醸造所もここでは醸造はしておらず、町外れに醸造所を持っている。
醸造は外で、店は街の中心に、というパターンは意外と多い。

Schwanenbräuではビールを飲みながPresssack(プレス・ザック)をいただく。
これはBrotzeit(軽食)の中でも僕が特に好むモノで、ミンチした肉や玉ねぎなどを丸い型(缶詰)に押し込んだもの。
赤と白があり、赤は血入り。
上にオニオンを載せ、ビネガーをかけ、塩こしょうで味を調える。

Ebermannstadtからは列車でバンベルクに戻り、長い一日が終わった。

次回へ続く>>