ドルトムント、そして帰国へ=ドイツビール紀行2003(その9)=

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バンベルク最終日、この日は4泊したこの街を離れて第二の故郷ドルトムントへと向かう。
午前中は宿に荷物をおいたまま市内を少し散歩。
旧市街まで来てみると、Schlenkerlaが開いていたので、ここぞとばかりラオホビアを引っかける。

写真左:運河越しに見える聖ミヒャエル修道院。
写真右:大聖堂前の坂からの眺め

宿の主人に挨拶をし、駅へ。
バンベルクは幹線から外れているため、ドルトムントまでは直通列車がない。
よって、まずヴュルツブルク(Würzburg)へ行き、そこでICEに乗り換えることになる。

フランクフルト、ケルン、デュッセルドルフといった幹線を進むICEも多く出ているが、今回はちょっと趣向を変えて別ルートを行ってみることにした。
まずはハンブルク行きのICEに乗り、Kasselへ。そこからは地域間急行列車Inter Regio(IR)でザウワーランド地方を横切りながらドルトムントに向かうことになる。

ヴュルツブルクでは1時間半ほどの時間があるので、ちょっと街を歩いてみようと思ったが、列車が1時間近く遅れてしまい断念。

写真左:ヴュルツブルク駅のホーム
写真右:バンベルク駅でかったケバブ

第二の故郷ドルトムント!

ドルトムントでは、かつての同居人であるT宅にお世話になる。
そういえば、昨年の冬にもお世話になっていたっけ。
今回は、彼等も用事がいろいろとあり、昼間は一人でいろいろな友人達と会うことにしていた。
朝、彼が出勤する際に、なぜか僕の財布を間違えて持っていってしまう。
紛失したと思いこみ、昨晩の飲み屋や車で送ってくれた友人らに電話を掛けまくる。
そんな最中、トーマスから電話が掛かってきて、
「間違えて持ってきてしまった。すまないが、I(彼のパートナー)から借りてくれ!」
となった。あぁ、落として無くて良かった・・・。

お気に入りビール、Brinkhofs No.1。
ベランダにケースごと置いてある。温度もちょうど飲み頃。

朝食風景。パンは近くのパン屋で毎朝買ってくる。

午後からは留学時代からのご贔屓チーム、Borssia Dortmund試合観戦へWestfalenStadionと向かう!
以前と同様、Sued(南スタンド/立ち見)へ!

写真左:友人達とスタンドで乾杯!
写真右:スタジアム全景

ちょうどこの日は年に一度のMuseum Nacht(ムーゼウム・ナハト/博物館の夜)であった。
これは、市内全部の博物館、美術館等が参加するイベントで、共通入場券(バス代込みで11Euro)を買えばどこでも自由に入れる。
また、街中でミニライブやパフォーマンスが行われており、午前2時頃まで各会場を効率よく回るバスが循環している。
試合観戦後、仲間5人と市内へ出る。一
番おもしろかったのは、芸術専門大学で見た学生達によるミニシアター。
10分ほどのショートムービーばかりを何本も観た。
CGに凝ったモノや、かなり本格的な演技のモノもあったが、「車いすバスケットボール」のドキュメンタリーは、セリフが一言も無いのに迫力があって良かった。


夜中にHövels。
ジャズ演奏を楽しんだ後に一杯!

 

最終日はケルシュ!

さて最終日、帰国便は午後8時なのでドルトムントを昼前に出発し、デュッセルドルフに向かおうとしたが、うっかり南回りのハーゲン(Hagen)経由のICEに乗ってしまう。
本線に合流するケルン(Köln)で下車し、ケルシュを楽しむことにした。
デュッセルドルフに並ぶ醸造都市で、中央駅周辺に多くの醸造所やパブがある。
まずは中央駅近くにあるGaffel Brauerei。
特に直営店が隣接されている訳ではないが、すぐ隣にクナイペ(居酒屋)があり、そこで軽く引っ掛ける。

 

写真左:ケルン中央駅のホーム
写真右:Gaffel 全景

続いて昔ながらの雰囲気が楽しめるBrauerei Päffgenへ。
中央駅からは少し離れているが、町歩きを楽しみながら徒歩で行ってみた。
入口ドアの付近は立ち飲み客のための空間、そしてその奥にレストランスペースがあるという典型的な醸造所。
0.25Lの小さなグラスで出されるのだが、空になると次のグラスが置かれるシステム。結局3杯飲む。

写真左:Brauerei Päffgen全景
写真右:美しいシルエットのケルシュ・グラスのファンは多い。

ビールは木の樽から出される。

列車まで時間があるので、大聖堂(Dom)近くのColner Hofbräu”Fruh”にも立ち寄り、最後のビールを楽しむ。

ケルン中央駅よりフランクフルト空港へ向かう。
空港に到着。帰る時はいつも呆気ない。
フライトは大韓航空のソウル経由。
日系や独系だと14〜15時頃にフランクフルト発なのだが、大韓航空は20時と遅い時間なので最終日が有効に使えるのだ。

まとめ

今回のビアライゼは、良い意味での異常気象のため暖かな日が続いた。
通常9月末はもう寒いので、ビアガーデンは空いていないものだと初めから諦めていたが、幸いまだ開けている醸造所も多かった。
効率よく醸造所を回るために、何ヶ月かかけて情報収集をしたが、定休日等不明な情報もあったため、何軒かは「空振り」に終わったのは残念。

<了>

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