小集落での出会い=ドイツビール紀行2003(その8)=

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Drosendorfはすぐ隣の集落。
ここにはBrauerei GöllerがあるとStrassgiech のDrei Kronenのオーナー氏が教えてくれた。通りに面しており解りやすい。
すぐ目の前がバス停であり、バンベルクから来たバスの折り返しポイントになっていた。

醸造所の創業は1865年。
かつては街道沿いの旅籠だったことが想像できる作り。

ガレージ部分は屋根付きのビアガーデンになっており、テーブルが並ぶ。
太陽を好むドイツ人に屋根付きのガーデンはどうかと思うが、雨でも飲めるビアガーデンとしてそれなりに重宝されているのだと思う。

ビールはDunkelがKlugで出てきた。
ここで女将さんに絵はがきを貰うのだが、それがまた逸品。
1960年代の風景だろうか、初代ビートルが玄関前に停まっている。
別醸造所で、「おお、これは古いモノをもらったな」と言われた。
(ただし、写真が古いだけで、絵はがき自体が50年前のモノではない)

暇そうなじいさん達がのんびりしていた。
・・が僕がビアライゼをしている事を知ると、あっちへ行け、こっちへ行けとフランケン方言でいろいろと情報を教えてくれる。
ほとんどは理解できず。
Schmmelsdorfに関しては、全員が
「あそこのビアガーデンはいいぞ」
と言うので早速出かけることにした。

丘の上のビアガーデンでの出会い

SchmmelsdorfのBrauerei Knoblach。
小さな集落の中心にあり、ビアガーデンはまさに集落の広場と化している。
近所の人々が、自分の家のリビングで新聞でも読んでいるような雰囲気でくつろいでいる。

ビールはミュンヒェンと同じく「大」が1L。
Dunkelの他、このエリアの名物ビール「Rauchbier(ラオホビア)」があった。
しかし0.5Lのみ、と言うことなのでビンだと思う。

ここでBrotzeit(軽食)を摂る。
Wuerst mit Musik(ソーセージにオニオンと酢をかけたモノ)という定番だが、結構な量が出てきてビックリ。

さて、ここ出会ったライダーがいた。日本製のバイクで来ていたので話が始まる。
聞けば、次に行こうとしているMemmelsdorfに住んでおり、今日はバイクでひと走りした帰りだと言う。
「どこに行くのだ」
と聞かれたので、
「Memmelsdorfの全部」
と答えると、
「Drei Kronenのオーナーは何十年来の友達だ、一緒に行こう!」
と言う。

教会を囲む小集落と3軒の醸造所

Schmmelsdorfから一気に坂を下りるとそこはMemmelsdorfの集落。
街の中心には教会があり、その周辺に醸造所が3軒ある。
街外れには昔の駅があり、すでに鉄道は廃線となっているが駅の部分にだけは線路が残っている。

まずは以前から来ようと思っていた醸造所Brauerei Drei Kronenへ。
近づくと、さっきのライダー氏と共にオーナー氏が笑顔で迎えてくれる。「やぁ、ようこそ!」
とライダー氏と共にStamtisch(常連席)に案内される。(それ以外はレストラン風で、何となく品が良い)

ここでは、山梨県のブルワリー富士桜高原の方が研修をされたらしく、玄関に色紙が飾ってあった。
(後日、そのことを富士桜の方々に話したところ、喜んでいただいた)

「何て書いてあるのか訳してくれ」
と言われ、オーナー氏に解説。

ライダー氏の娘さんは、この店でつい最近まで働いていたとのことで、店員が皆
「シュテフィーは元気?」
などと声を掛けてくる。

隣のテーブルでは、3歳の子供の誕生日パーティーを開いていた。
テーブルには4世代に渡る家族が勢揃いし、ちょうど居合わせた知人達も、挨拶をしていく。
まさに、醸造所が地域のコミュニティーの中心と化している。素晴らしい文化だ、とちょっと感動した。
そんな光景をみていると、ライダー氏も親しげに話をしている。
「知っている家族?」
と聞くと、
「隣の家の家族だ」
・・・う~ん、実に狭い世界。

続いてすぐ隣にある醸造所Brauerei Höhnへ。
ここは、ライダー氏はもう少し残って飲んでいくというので、別れて一人で入った。

ビールと共に食事をと思いメニューを見る。
せっかくだから典型的なドイツ食であるBratwurst(焼きソーセージ)を注文。
ザウアークラフトは好き嫌いがあるが、ブラウンソースをかけて食べた方が馴染みやすいことを発見。

 

最後にすぐ近所にある醸造所Leichtbräu。
集落にある3軒の醸造所の距離は全て徒歩1分。なんとも贅沢なビアライゼ。
この醸造所は残念ながら定休日。。。
(2020年再編集時注:その何年か後に、この醸造所はビール醸造をやめてしまった。残念。)

坂の途中にあったKeller(ケラー=ビアガーデン)が営業していた。
ここは2軒目の醸造所Brauerei Höhnのケラーだが、すでに飲み過ぎ間があるため訪れず。

ここでこの日のビアライゼは終了。
宿に戻って来たらまだ飲めそうな感じだったので、またまたSchlenkerlaへRauchbierを飲みに行く。

<次回へ続く>>