空の玄関から各地へ、列車でGO!
空の玄関口フランクフルト空港にはDB(ドイツ鉄道)の駅が直結されているので、多くの旅行者がそこからドイツ各地へと列車で旅を続ける。
さて、初めてのドイツを旅する人は、ここで大きな荷物をホームをウロウロ・・・という事が多い。
ここでは、右往左往しないための心構えをレポ。
左の写真はコンコースに掲げられている列車時刻表。
ここで1時間先位の列車まで表示されているので、これを見て指定されたホームへと降りていくのだが、降りるだけでは右往左往することになる。
そこで重要なのは右の写真、ホームにある列車案内版である。
ここには出発時間や列車名、さらには編成内容などが書かれているが、これをよく見るとホームで右往左往せずに済む。
パッと見ると同じ時間の同じ列車名が並んでいるのでビックリするが、これは曜日によって編成内容が変わるから、というのがその原因。週末は車両が増えたり、観光客の多い街への臨時列車が増結されていたりと、その理由は様々である。
参考までにドイツ語での曜日は以下の通り。
Mo=月曜日
Di=火曜日
Mi=水曜日
Do=木曜日
Fr=金曜日
Sa=土曜日
So=日曜日
Fe=祝日。
真ん中にある赤い○がポイントで、「Standort」(現在地)と書かれている。そして、A、B、C、D、E、F、G…とアルファベットが並ぶ。
ホーム上にもやはりA、B、C、D、E、F、G…とアルファベットが並んでおり、この案内板と合わせる事により、どの車両がホームのどの辺りに停車するのかを示す仕掛け。
指定席などを取っている場合、どの辺りに自分の車両が停まるのかを知る事ができるし、
また、指定席を取っていなくても1等車、2等車の区分などを知っていると、自分が乗車できる車両近くに前もって移動しておくことが可能になる。
ここでちょっと厄介なのは、日本と車両番号の振り方が全く違うこと。
日本の列車の場合、下り列車の進行方向一番前から順番に「1号車」「2号車」・・・と順番になっているが、ドイツの場合はそうではない。
「21」から始まっていたり、「31」から始まっていたり、同じ進行方向でも「38」から始まって順番に若い番号になっていたりとバラバラ。
「ドイツのくせに、合理的じゃないね」
と最初は思ったが、途中で分割やら増結を繰り返す事が多いので、「1号車」「2号車」・・・と言った連番を振り分けることは物理的に不可能なんだ、と当研究所としては結論付けた。
列車の行く先は、一つにあらず
分割が多いので、一つの列車でも行き先が違う車両がある。
一例としては、フランクフルト空港駅から北へ向かう某列車はケルンで分割され、ひとつはライン川の支流であるルール川に沿ってデュッセルドルフ、エッセンなどを経てドルトムントへ。もうひとつはWupper川沿いのヴッパータール、ハーゲンなどを経由してやはりドルトムントへ。場合によってはここで再び併結してベルリンを目指す・・・などと複雑な事をやってのける。
現在DBの主力であるICE(Inter City Express/インター・シティ・エクスプレス)は以前活躍した客車タイプ(機関車が牽引する)のIC(Inter City/インター・シティ)とは異なり、両側運転台の一編成が丸ごと分割される。つまり異なる行き先の車両間では行き来が出来ないという大問題があるのだ。
(東北新幹線に併結される山形新幹線や秋田新幹線が行き来できないのと同じ)
よって、長距離列車に乗る際はこの案内板をしっかりと読み解き、自分がどの列車のどの位置に乗るのかをしっかりと把握する必要がある。
自分の車両がどの辺りに停車するのか分かったら、そのアルファベットが書かれた地点に移動。
停車時間は1〜2分あるが、荷物の多いドイツ人が乗 り降りするのは時間が掛かるし、彼らが降りて来た後のホームはごった返すことが多いので、列車が着く前から待機しているのがベスト。
最後の最後にもう一度確認を
DBの最大かつ最強の特徴は、何とビックリ「よく遅れる」と言うこと!
よって、その時間にやって来た列車が正しいとは限らないのだ。笑
5〜10分は当たり前。20〜30分は「そんなもんか」の範疇。40〜1時間も「そんなこともあるさ」の世界。
列車の横に書かれている行き先ボード(現在はほとんど電光掲示板)をしっかりと確認する必要がある。
(ICEの行き先ボード写真探し中・・・)
最後になぜDBはかくも大きな遅れが生じるのか、と言うとその理由は
「複雑に分割、増結をするから」
と言うことだと当研究所は推測している。