ドイツではあちこちに古城があるが、それらの城にはかつて醸造所が併設されていたものも多い。もちろん城内そして領内での消費のためだ。
そういう醸造所を「Schlossbrauerei (シュロス・ブラウエライ)」と言う。
ここReckendorfにあるSchlossbrauereiの創業は一応1597年とされているが、実際にはもっと早くから創業していた可能性もある。(・・と公式ページに書いてある)
集落の中心にある教会の裏手に位置しており、近くにSchlossgasse(お城横丁)なんて名前もあるで、醸造所は城内にあったものと想像できる。
集落の形成されると同時に、または集落形成の前からお城がポツンと存在し、その頃からビールが醸されていたのかもしれない、とあれこれ思い巡らすのもビア旅の楽しさ。
通りに面しているのは白い建物で、小さな看板と壁に描かれたエンブレムが見える。
ここは「Gasthaus Schloßbräu Reckendorf」と言う名のガストハウスで、この醸造所のビールが楽しめる直営店だ。
裏手には大きな木の下に拡がるビアガーデンがあり、その敷地の奥に醸造所がある。
村人憩いのビアガーデンといった感じの雰囲気で、村人はそれが作られた設備を眺めながら、ビールを楽しむという幸せな環境。
ビールはセルフサービス。
サーバーの置かれたケラーハウスでビールを注文。訪問したのはまだ早い時間だったが、店員さんがExportとKellerbierの2種類を準備してくれた。
なお、ここのマイスターであるドミニクさんは、かつて日本で醸造をした経験がある。
その後、故郷に戻り日本人奥様Sさんと共に、この醸造所を引き継ぎ切り盛りしている。
■Information■
Gasthaus Schloßbräu Reckendorf
Mühlweg 8
96182 Reckendorf
営業時間 10時〜(平日は13:30〜16:00中休み)
定休日など 火曜日(定休)、水曜日は予約のみ対応
ビアガーデンは夏季の晴天時のみオープン
<公式WEB>
(醸造所に関して)
Sculossbrauerei Reckendorf
Mühlweg 16,
96182 Reckendorf
<公式WEB>
<最終訪問 2009年8月>
■近くの醸造所■
>>Brauerei Schroll
Reckendorf はこんな街
バンベルク郡の中でも北端のBaunach地区に属する人口2000人ほどの集落。
すぐ北はHassberg郡に接している。
ニコラウス教会を中心に赤い屋根の家が立ち並び、周辺は田園に囲まれている典型的なフランケンの集落。
フランケン地方を中心に運行されている「Agilis」というローカル線がBreitengüßbachより出ているがバンベルク中央駅からの直通列車もあるので比較的楽にアクセス可能。